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生きてました

すごい久しぶりにブログのことを思い出しました。ちゃんと生きています。
国試の過去問はどこかにしまいこんだようで、手元にはありません。折角半分近く書いたのだから、残るブロックについて書いておきたい思いがあります…
当時の記憶はほぼありませんが、今になって国試を見るというのも面白いかもしれません。

3年経って、当時MECとTECOMの2強であった国試業者にMedu4が加わったようで、受験生の間でのシェアもだいぶ様変わりしたようです。思い出せば僕の国試勉強は、後半ほとんどMedu4(当時は試用期間で無料だった)に頼りっきりでした。まだアルファ版ともいうべき建設中のウェブサイトで主に勉強を進めるとは、だいぶ危ない橋を渡ったものでした。しかし勉強方法はかなり自分に合っていたと思え、選択は決して誤りではなかったと思います。

さて今日も現在絶賛当直中です。待機中の妊婦はお産までいけるでしょうか…今のうちに休んでおくとします。ではまた。

# by kachirou_kano | 2019-11-17 03:19

<2日目 Dブロック(各論)>
 1日目の反省から、配布された弁当を食べる順番を変えた。1日目は朝に小さい弁当を、昼に大きい弁当を食べていたが、2つ目のブロックで眠くなってしまったことから、昼に小さい弁当を食べることにした。1日目で試験の雰囲気に慣れたらしく、それほど緊張せずに試験を始めることができた。

110D1 乳幼児期におけるVSDの手術適応について
 VSDの手術適応は、シャント量が多いときに適応になると思い出し、シャント流量を規定しているe「肺体血流量比(Qp/Qs)2.5」を選択。
110D2 外科的切除が標準治療になる疾患について
 乳腺外科はノーマークだったので一瞬で諦めがつく。aとbは違うだろうと思うも、残りを絞る根拠が無く、雑にe「乳腺乳管内乳頭腫」を選択。
110D3 成人の病態と関連するウイルスについて
 cとeは切れた。パラインフルエンザウイルスは喉頭蓋炎に関係していたはず…大人の風邪の原因菌がライノウイルスであることを思い出し、b「上気道炎―ライノウイルス」を積極的に選択。
110D4 アトピー性皮膚炎の眼合併症について
 某対策講座丸当たり。もしやリークか…?e「裂孔原性網膜剥離」を選択。
110D5 関節痛を伴う皮膚疾患について
 まったく判らない。a「類乾癬」を選択。
110D6 誤嚥を示唆する嚥下内視鏡検査所見について
 誤嚥=食物が喉頭を通過し気道に入っていくことと考え、b「食塊の喉頭侵入」を選択。残りの選択肢は確認しなかった。
110D7 妊婦の急性虫垂炎について
 妊娠が進行することにより、子宮に圧排されて虫垂が移動すると考え、d「妊娠経過に伴い圧痛点は頭側に移動する」を選択。
110D8 マクログロブリン血症で認めない所見について
 IgMが上昇する病態を考え、病態に合致しないc「高IgG血症」を選択。
110D9 検査所見の解釈について
 aに若干惹かれたが、消化管出血→BUN上昇を覚えていたので、c「尿素窒素〈BUN〉は上部消化管出血があると上昇する」を選択。
110D10 高齢者の高血圧症について
 b,c,dを切ったがaとeで迷う。より確からしいa「収縮期高血圧症が多い」を選択。
110D11 肝左葉切除で肝切離面に露出する静脈について
 随分具体的な設問だな、という印象を抱いた。左右の葉の境目にある静脈ということで単純に考え、b「中肝静脈」を選択。
110D12 心筋梗塞について
 aは切れたがあとは今一つ。下壁梗塞=RCAが閉塞する病態と考え、d「房室ブロックは下壁梗塞で怒りやすい」を選択。
110D13 異常でなければ肺血栓塞栓症を否定できる検査について(2つ選択する)
 特異度が高い検査を選ぶと考え、まずc「血中Dダイマー」を選択。肺血栓塞栓ができれば、有効な肺換気床が減少するので、e「肺胞気-動脈血酸素分圧較差〈A-aDO2〉」を選択。
110D14 多発性骨髄腫でみられる所見について(2つ選択する)
 aとcは切れ、d「正常免疫グロブリン低値」を選択するが、あと2つが切れずに悩む。結局b「血清アルブミン高値」を選択。
110D15 抜毛症〈抜毛癖〉について(2つ選択する)
 まずbを切る。皮膚科の外来を見て抱いているなんとなくのイメージで、a「抜毛は頭髪が最も多い」とc「診断は視診で可能である」を選択。「可能である」という選択肢に〇×をつけるのはいかがなものか。厳密に「診断が不可能である=cは×」と断言できるケースは、視診が重要な皮膚科領域ではほとんどないのではないかと思った。抜毛症の知識というより日本語の問題である。視診だけでは診断が難しいという場合はあるだろうが。
110D16 統合失調症治療薬の抗ドパミン作用に関連した副作用について(2つ選択する)
 抗ドパミン作用によりドパミン作用が低下すると考え、プロラクチンが上昇した場合におこるc「無月経」を選択。加えてParkinsonismを起こした場合に起こるd「手指振戦」を選択。
110D17 40代女性で加齢とともに低下する値について(2つ選択する)
 これも具体的な前提がある問題。40代女性では閉経が起こり始めると考え、閉経によりエストロゲン作用が低下すると考え、a「骨密度」を選択。加えて閉経により当然妊娠反応は起こらなくなるので、c「妊娠率」を選択。あくまで割合の話なので40代でも妊娠する人は居る。
110D18 妊娠高血圧症候群患者が上腹部痛を訴えた時に確認すべき検査値について(3つ選択する)
 臨床問題のような一般問題。PIHからHELLP症候群を想定し、c「AST」とd「血小板数」を選択。加えてHELLPのH(溶血)と関係すると考え、e「ヘモグロビン」を選択。
110D19 心疾患の無い女性での2LSBを最強点とする収縮早期雑音の原因について(2つ選択する)
 胸骨左縁第2肋間というと、P弁の雑音が聞こえる領域であるから、肺動脈圧が上昇する病態が関係すると思い立つ。しかしよくわからないままb「妊娠」、d「肥満」とe「甲状腺機能亢進症」を選択。

ここまで一般問題。後半の数問は、さながら臨床問題のような細かい条件指定がなされた問題であった。


# by kachirou_kano | 2016-04-02 22:51

引っ越しの準備がはじまったので、投稿が遅れます。万に一つここを見てる人がいたら宜しくご承知ください。
# by kachirou_kano | 2016-03-13 16:12

110回医師国家試験は「難しい試験」だったのか
 閑話休題、というか1日目の3ブロックについて文章の打ちこみが終わったので、しばらくさぼる。同じパソコン画面に向かって行うオフィス作業でも、誰かが作った文書をそっくりそのままタイプする作業と、自分で考えている内容をタイプする作業では筋肉への負荷・疲労の大きさが違うそうである。こうやって自分のアタマの中を画面に垂れ流しているのは低負荷の作業であるから、紙と画面を視線が往復する作業の休みにはちょうど良いものと思われる。適切に短縮されていない文章なので、もし読まれる方が居る場合は、冗長な文章を容赦していただきたい。
 国家試験が終わって2,3週経ったころ某ウェブサイト上で、110回の講評文が掲載されていた。しかし予備校による評価を待たずして受験した当日から、私たち受験生の中では、その講評文とおよそ同じような印象が110回の試験に対して持たれていたように思う。印象とは「問題文が長い」「選択肢が難しい」「臨床問題が難しい(特にAブロック)」というものである。「どの年に受けても自分が受けた年度の試験が一番難しく感じる」というのはよく聞く話であるが、私も110回に対する「難しい」という(当事者の)評価のほとんどはこれではないかと思っている。
 予備校の感想文によれば、前年度までに比較して総じて問題文が長くなったので、情報の取捨選択がより高度に必要とされ、つまり問題の難易度そのものというより情報処理の要求が大きくなった結果、難易度が高くなったと言える、ということらしい。臨床的すぎる問題(学生からすればそんなの知るかという高度な知識)を問う問題は毎年少数ながら出ているが、主にそういう問題が難易度を上げている、という意見ではなかったと記憶している。
 確かに試験を受けている最中からそういう傾向を感じていたし、今試験問題を見直しても、直接回答に影響しない情報が沢山書かれている臨床問題が多々見受けられる。しかし私は、試験場でこの試験の難易度そのものが例年よりも難しいとは感じなかった。ただ(設問に回答するという意味では)無駄な情報がいつもより多く並んでいるだけで、それらを捨て、必要な情報を拾うこと自体は普段と何も変わらないからである。DNAの配列におけるイントロンと違って、試験問題のそういう無駄な情報は本当にどうでも良い。見なくて良いのだから端から認識していないし、よってどれだけ無駄な情報が多くても試験中の負荷は増えないのである。
 とはいえ、Aブロックを含め110回の臨床問題は難し目だったと感じる。診断をつけるのは可能でも選択肢の構成が難しい問題が有った。○××××から一つ○を選びなさい、という構成なら容易に正解できるが、△△×××から敢えて1つ○にしなさい、という構成だと迷い、難しいと感じるのである。今回の臨床問題は後者のイジワルな選択肢構成の問題がちらほら見られた。
 もろもろ短くして言うなら、設問の枝葉の部分が多いから試験の難易度が高いという意見には、個人的に賛同しかねる。個人的に。一般的に見てどうなのかは、それこそプロが批評してくれるだろう。 
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3日間の試験で何が問われたのか
 3日間の試験を受けて感じたのは、「この領域は苦手だ」とか「あの項目をやっておけば」という事前の勉強内容に関する後悔ではなく、「ここでは試験を受けるテクニックが問われている」ということだった。それは6年前の大学受験から何も変わらないことで、結局大学に入る試験と出る試験の両方で同じようなことをしていたということだろう。
 国家試験前の1か月くらい(一般的に結構短い期間である)は国家試験過去問データベースmedu4(http://medu4.com/)の内科演習と、予備校の対策講座による学習に大半の時間を割いたので、全科について一定の水準(ひくい)で知識が完成している。国試対策冊子にあるような、「○○科は捨てる」「コスパを重視して○○は後回し」ということはしなかったから、当然試験中に、特定の領域を学習しなかったという後悔は覚えなかった。どの科も同じくらい出来が悪いので気にならないという開き直りである。
 さて国家試験は結局知ってるか知らないかの二択であって、完璧に知識があればテクニックもヘチマも無く正解肢を選べる。しかし試験範囲が超広大なので、大抵の場合知識はどこか抜け落ちていたり、元々知らないことが問われていたりするので、小細工が必要なのである。とはいえ私のような成績不良者にとって広大に思える範囲でも、成績優良者にとってはまだ「覚えて」対応できる範疇にあるかもしれない。しかし医学が経験で構成される学問であるから当然、国家試験の範囲も経年的に大きくなっていく。つまり今や、大多数の受験生が大なり小なりテクニックに頼らざるを得ない、ということである。111回以降は尚更である…
 前述の感想文に有った通り、確かに今回は超長文の臨床問題がちらほら見られた。端から端まで読んでいたら当然時間が足りなくなる。その上設問の難易度が高い問題も多い気がする(試験場では)。そういう時に重要なのは問いを捨てるテクニックである。どの問いだって十二分な時間をかければ、自分なりの理屈をつけて回答することができる(致命的に知識が無い場合を除く)。しかし実際そんなに時間は無いのだから、途中で切り上げるなり最初から考えないなりして時間を節約しなければならない。ここでもやはり、国家試験は知ってるか知らないかの二択であって、十分な知識さえあれば済む話だが、実際足りないから考えるために時間を食うのである。致命的に知識が足りない問題については、完全なる運頼みになるが、構わず捨てれば良いのである。国家試験は100点どころか年によっては70点すら取らなくても合格できる試験なのだから、自分にとって足かせになるであろう問題はガンガン捨てなければならない。
 捨てるテクニックは問題丸々捨てる場合に限らず、設問文を読んでいく際にも重要である。問題文と画像・検査所見をチラチラ見ていくにつれ、問題のテーマになる疾患・病態が複数出る場合がある(注・ちゃんと勉強してれば鑑別が複数上がって当然。私は不勉強に付き鑑別が1つしか上がらず、たまたまそれが正解ということが多々有った)。そういう場合に本筋ではないシナリオについても、一応考えておくのか、きれいさっぱり捨てて忘れるのかで少しだけ消費する時間が変わるだろう。本筋の1本だけで進むなら、検査所見の大半は見る必要すらない。前述のイジワルな構成の選択肢を絞る際にも、本筋以外をスッパリ諦めることで(つまり考えることを諦めることで)必要な労力を節約できる場合が有った。
 今回の試験を通じて、自分が問題を解いていく中で最も大きなウエイトを占めたのはこれらの捨てるテクニックであった。"捨てる"というからには、優先順位を下げるということではなくて、綺麗さっぱり忘れて次の仕事にかかる、ということである。良くも悪くも開き直っていないとこういう気構えは持てないだろう。良くも悪くも。
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110回が難しいと言われる理由
 110回が難しいと言われるのは、この捨てるテクニックが、今までより強く要求される試験だったからではないだろうか。つまり必要とされる知識が過度に多くなり、かつイジワルな選択肢構成が採用された結果、知識量で劣る人間に限らず全員が捨てるテクニックに頼らざるを得ない状況が生じたということである。設問の難易度自体が例年と大差無くても、テクニックがより強く要求された結果、"体感"の難易度が高めになったのである。
 元々成績が悪い人間(テクニックに頼る人間)からすれば、109回だろうと110回だろうとテクニック満載で試験に臨むので大した違いは無いかもしれない。というのも私がそうだからである。一方過去問や模試を正攻法で通せるような実力者にとっては、普段は使わなくて良いテクニック(小細工)を多用し、自信を持って◎を付けられない問いが沢山ある試験であり、大変に居心地が悪い試験だっただろう。
 110回のボーダーは109回よりも低水準になることが予想されている。多分詳細な分析が出るころにはもう国家試験のことなど忘れているだろうが、一応心して待ちたい。
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保身と愚痴
 なお上記の文章は先に小馬鹿にした予備校の講評文より劣った"感想文"である。なぜなら主張が全て私の主観であり、一般的議論の根拠たりえないからである。しかしあと1つだけ、私が読んだその講評文に文句を付けたい。
 講評文には、110回は難しい試験だったよという文章と、それを受けて「子供さんが悪い出来でも怒らないであげてください」という趣旨の文章が有った。これはどういうことか。医学部入試という選抜試験(倍率が高い試験)を合格して医学部に入学している時点で、一定以上の高水準な学力が有ると認められているのであって、つまり学部に入った後で悪い成績の言い訳に頭の悪さは使えないのである。学生皆頭が良いのであって、成績と頭の良さが比例しているわけではない。単に、成績が良い者はより効率的な勉強法で、あるいは多い勉強量を以てその成績を出しているのであり、成績が悪い者はその逆を行くということである。難しいから出来が悪くても仕方ないね、という考えは既に能力によって選抜を受けた個人に適応するべきではない。試験の講評自体は良かったのに余計なエクスキューズを付けた、勿体ない記事だったというのが個人的な感想である。

# by kachirou_kano | 2016-03-05 21:12

<1日目 Cブロック(必修)>
 2ブロックを消化し若干疲れ気味なところだが、本日最後である上1時間と短いブロックなので気持ちで最後まで頭を動かす、という意気込み。必修で求められる水準は160/200=80%なので、逆に40点は好きに使って良いという気楽な見方。
 必修は冊子が薄目で注意書きも少な目。16時ちょうどに開始。

110C1 検査前確率について
 a,c,d,eを切り、消去法的にb「病歴聴取の情報量により変化する」を選択。確かに具に病歴を聴取しあとは確定診断への検査を、という患者と全く情報が無くそこらへんに居た人では検査前確率が違うだろう、という思考。
110C2 呼吸困難における気道確保について
 みたまんま。c「③」を選択。
110C3 がん検診の検査と対象疾患について
 b,c,dは切れたがaとeで悩む。より適切そうなe「免疫学的便潜血検査―大腸癌」を選択。
110C4 臨床機能評価指標(クリニカルインディケーター)について
 どこかで聞いたような単語。アウトカムとか、何とか。診療行為の利潤は臨床機能に関係ないだろうと考え、c「診療の利益率」を選択。
110C5 SPIKESモデルについて
 a,d,eを切るが、bとcで悩む。×にするとまずそうなc「患者自身の病気に対する認識を聞くことが前提である」を選択。よく考えたらこれがSPIKESのIじゃなかろうか。
110C6 診療ガイドラインについて
 a,b,d,eを切って消去法的に、また一般的に考えてc「最新版であることを確認して利用する」を選択。
110C7 排尿障害について
 まず行うもの、と言われれば安価で低侵襲な検査をやるという思考。d「腹部超音波検査」を選択。
110C8 貧血の症候について
 c,d,eを切って、aとbで迷う。貧血なら酸素需要を満たすためにより単位時間当たりの心拍出量を増やさなければならないので、頻脈をきたすだろうと考え、a「徐脈」を選択。
110C9 転院カンファレンスについて
 一般的に考えてe「医療ソーシャルワーカー」を選択。
110C10 乳癌を疑う患者の診察について
 dとeを切るが、あとは今一つ切れない。より適切と考えられるb「えくぼ徴候は乳癌を疑う所見である」を優先して選択。
110C11 院内感染対策チーム(ICT)について
 一般的に考えて、d「院内の感染サーベイランスを行う」を優先的に選択。
110C12 診療に関する諸記録について
 a,b,d,eを切り、消去法的にc「処方箋は調剤済みとなった時点で破棄される」を選択。そんなすぐに捨てたらいけないはず。薬事の法律による保存期間は2年かそのあたりだったか…? 
110C13 健康日本21で設定されている摂取量の目標値について
 まったく知らない事項。野菜はいつでもどこでも健康な食生活のテーマになってくるので、d「野菜」を選択。
110C14 直腸指診について
 sims位で行うのでa「腹臥位」を切る。下血が有るときこそ指診をするのでbを切る。中指1本の指診は聞いたことが無いのでcを切る。肛門視診の前に直腸診が始まるのはおかしいのでdを切る。消去法的にe「肛門を正面から見て腹側を12時と表記する」を選択する。
110C15 公的医療保険について
 問答無用でa「禁煙治療」を選択する。

ここまでは一般問題なので1問1点。落としても大して痛くはない。次からは1問3点。連問まるまる落とそうものなら…

110C16 52歳男性 主訴:墜落外傷による尿道出血
 ドギモを抜かれた臨床問題1問目。やってる最中にこれは割れるだろうなあと諦めが付く。とりあえずショックバイタルである。骨盤骨折により出血している、ということは判った。なぜか設問は尿カテ挿入"前"のことを聞いているので、挿入後にやるのが面倒あるいは不可能なものを選ぼうと考える。とにかく出血が続いているので、設問のテーマに沿うならd「血液凝固検査」かなと考える。しかしカテーテル挿入後は下腹部の腹壁にテープで固定するので、陰毛は剃っておかないといけないと考えなおし、a「剃毛」を選択。b「直腸指診」とc「尿定性検査」とe「骨盤部用手圧迫」は優先順位が尿カテ挿入とどう関係するのか判らず放置。
110C17 35歳男性 主訴:日中の眠気と倦怠感
 病歴から睡眠時無呼吸症候群を考える。肥満を確かめるためにBMIを算出、当然高値。dとeを切り、最も適切そうなb「減量のため栄養指導を受けましょう」を選択。
110C18 21歳男性 主訴:左眼瞼の腫脹と疼痛
 打球が左眼部に直撃したというエピソードと現症から、blowout fractureを考える。下直筋が落ち込めば眼球運動が障害されると考え、b「複視」を選択。
110C19 55歳女性 主訴:墜落による腹部外傷
 リスボン宣言によれば自殺患者も救命されなければならない、ということを勉強していたので、優先的にa「速やかに開腹止血術を行う」を選択。
110C20 61歳男性 主訴:耐えがたい全身倦怠感
 平易な英語で現症が記されており、前脛骨部の浮腫と腹水があるという。腹部に"vascular spider"が有ると書かれているので、優先的にa「肝硬変」を選択。
110C21 62歳男性 主訴:呼吸困難
 呼吸音が減弱し、打診で濁音を示している。肺実質が胸腔一杯に満ちていると勘違いしてc「肺気腫」を選択。
110C22 11歳男児 主訴:転倒後の精査
 意識障害が急速に進行していること、動眼神経障害が現れたことから、頭蓋内出血による脳圧上昇を考える。CTを撮影した時点から出血が続いて病変が拡大している可能性があるのでもう1回CTを取る必要が有ると考え、b「頭部CT」を選択。
110C23 36歳男性 主訴:不眠
 不眠になるためにやってるのかと疑う生活習慣である。一般的に考えて、d「しっかりと朝食をとる」を選択。まあこれは×にできない。
110C24 52歳女性 主訴:頭皮と両耳介の皮疹
 染毛剤の使用、さらにシャンプーを変えたというエピソードから、接触性皮膚炎を叶える。そうなるとⅣ型アレルギーを調べる検査をしなければいけないので、c「パッチテスト」を選択。
110C25 76歳女性 主訴:腋窩の腫瘤
 検査キャンセルという珍しいエピソード。"つもり""残念"という嫌味たらしい言葉遣いでaを切る。患者の意思を尊重しないとまずいのでbを切る。いきなり他院に投げる根拠がないのでcを切る。患者の気持ちを突っぱねるdを切る。消去法的にe「受けたくないというお気持ちになった理由を伺ってもよろしいですか」を選択。まあこの言葉も言い方次第で受け取られ方が変わってきそうではあるが…
110C26,110C27(2連問) 78歳女性 主訴:食思不振と軽度の全身倦怠感
 転倒から椎体骨折をきたし、複数の薬剤で治療していたというストーリー。気になるところのCa値が書いてない…BUN/Cre比から脱水を疑う。
110C26 この患者で見られる症候について
 薬剤歴から高Ca血症が起こりうると考え、更にその高Ca血症から腎性尿崩症が起こると考える。e「多飲・多尿」を選択。
110C27 診断に有用な検査について
 ひた隠しにされてきたCa値について選択肢でふれられる。こういうあたりは必修問題。c「血中Ca値」を選択。
110C28,110C29(2連問) 67歳女性 主訴:呼吸困難感
 順当なCOPDのストーリーであると思われる。
110C28 この患者に見られる異常呼吸について
 COPDで見られる異常呼吸ということで、c「口すぼめ呼吸」を選択。
110C29 病状悪化とともに増加・上昇する検査値について
 COPDでは肺拡散能が低下し、動脈血酸素飽和度も低下するのでcとeを切るが、あとは今一つ。b「残気量」を優先して選択。
110C30,110C31(2連問) 23歳女性 主訴:発熱
 悪寒・戦慄を伴う発熱という症候から敗血症を考える。所見から腎盂腎炎を考える。
110C30 この患者で見られる身体所見について
 腎盂腎炎+敗血症のストーリーに沿って、d「肋骨脊柱角叩打痛」を優先して選択。CVA tendernessって書いてくれれば良かったのに、全部漢字で一瞬なんのことか理解できずにいたが、しばらく後に理解する。
110C31 次に実施すべき検査について 
 やはり腎盂腎炎+敗血症のストーリーに沿って、c「腹部超音波検査」を優先して選択。

# by kachirou_kano | 2016-03-05 19:24